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「ゆれる」について 2007-03-04-Sun

main.jpg

オダギリジョーが演じる弟の猛は、故郷を離れ、
東京でカメラマンとして成功。一方、香川照之の兄・稔は
実家のガソリンスタンドを継いでいる。
母の一周忌に帰った猛だが、稔、幼なじみの智恵子と出かけた渓谷で、
智恵子が吊り橋から転落死してしまう。殺人容疑をかけられた兄と、
彼の無実を信じる弟の関係が、ときにスリリングに、ときに不可解に、
さらに衝撃と感動を行き来し、タイトルが示すように
“ゆれながら”展開する骨太なドラマだ。
都会に出た者と、田舎に残る者。性格も違う兄と弟。
映画は対照的な立場を鮮やかに描きだす。
西川美和監督は、微妙なセリフで男ふたりの複雑な内面を表現し、
観る者のイマジネーションをかき立てまくる。

あのとき吊り橋で、何が起こったのか? その真実も含め、
さまざまな余韻を残すラストシーンは目に焼き付いて離れない(アマゾン)
公式サイト→http://www.yureru.com/top.html



監督の西川美和さんはまだ30前半の女性なんですが
人間関係に潜む問題をよく観察してると思いました。
兄役の香川照之さんがメイキングで
「善意と悪意、建前と本音が全部入っている恐ろしい台本」
と語っていたんですが、いい役者とは本物を見抜く力もあるんでしょう。
そしてその「本物」の台本を嗅ぎ分けた役者&スタッフたちが一丸となって
このとんでもない物語に命を吹き込んでいったのでしょう。とにかく見ていて
「良いものを作りたい」というスタッフの思いがひしひしと伝わってきます。

地元の人間に信頼され、ガソリンスタンドで真面目に働く兄は
東京でカメラマンとして華々しく活躍する弟に対して
密かに敗北感のようなものを抱いている。
(香川照之さんの表情の見えない背中だけのシーンや笑顔の下の修羅の演技には脱帽)
kagawa.jpg

自由で自分勝手な弟は、親や家業を押し付けてしまった兄に対して
罪悪感と優越感という二つの感情を持っている。
(カッコイイだけだと思っていたオダギリジョー、見直しました!)
20070304032558.jpg

お互いの心の底に眠っていた感情が、幼なじみの智恵子の転落死によって徐々に表に出始める。
後半、面会室で兄弟二人が向き合い感情をぶちまけるシーンには背筋が凍りました。
問題の橋のシーンは、重要な部分が欠落したまま最後まで話がすすんでいくので、
兄と弟のどちらが真実を語っているのかが最後までわからず
黒澤明監督の「羅生門」を思い起こさせます。淡々としていながら飽きのない
構成になっているので、最後まで緊張しながら物語を見守ることができます。

そして観た人それぞれの解釈が求められる衝撃のラスト…
実際に転落死したのは智恵子だけど、心情的にいえば突き落とされたのは
兄だったかもしれないし、弟だったのかもしれない。
建前だけで生きてきた兄弟が一緒に地獄に落ちて、
そして這い上がろうとしているのかもしれない。
分かりやすい結末が多い最近の映画とは違い
「さあ、あなたはどう解釈しますか?」という投げかけ式のラスト。
それでいい、ハッキリした答えなんて提示してくれなくていい、そう思えるのは、
この映画のテーマが人間の一番難しくて繊細な部分に光を当てているからだと思います。
20070304032656.jpg

ラスト、お兄ちゃんの笑顔の本当の意味…
「真実」とは外から与えられるものではなく、自ら考えて知るもの。
私も自分で考えて自分なりの真実を見つけようと思います。

ああ、何度も映画館に足を運んだ人の気持ちが分かるような気がする。
もう一回見よっと。



ゆれる

信じること、信じられること。
裏切ること、裏切られること。
奪うこと、奪われること。
許すこと、許されること。
弟であること、兄であること。
 
by西川美和


20070304032753.jpg

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コメント


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TBども! kinpon | URL | 2007-03-03-Sat 13:09 [EDIT]

「ゆれる」は見終わった後数日間、自分の中で何かがゆれる特別な映画でありました。監督の中の真実が知りたくていろいろ考えましたが、分かるわけもなく…勝手に自分の中で居心地の良いラストを作りました。

 ペッタンコ | URL | 2007-03-03-Sat 16:07 [EDIT]

kinponさま

私も昨日見たときはただ、呆然としていたんですが、今日になってこの映画の事を思い出し、初めて涙が出ましたよ。不思議な映画ですよね。
お兄ちゃんは弟に唾を拭きかけ「おまえなんて大嫌いだ!」という意思表示をした。弟の心の醜さをぶちまけた。いつも兄を見下し、優越感に浸っていた弟は、そんな自分から逃げ出したい気持ちから記憶を無意識にすりかえていく…ああ、残酷な話だなぁ。ラストはkinponさんのブログにもあるように「本当に笑っていたのか?」と記憶があいまいになってしまうほどですよね。
見るたびにいろんな考えが浮かび、なかなか飽きません。買ってよかった!


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