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「文学賞メッタ斬り」と渡辺淳一について 2006-10-07-Sat

「文学賞メッタ斬り」大森望・豊崎由美著

出版社/著者からの内容紹介
業界騒然!読書家待望! 小説が100倍楽しくなる痛快文学賞ガイド

文学賞ってなによ? 芥川賞・直木賞から、話題のホラー小説大賞、メフィスト賞、
ファンタジーノベル大賞まで、50を越える国内小説賞について、
稀代の読書家大森望・豊崎由美の二人がアンタッチャブル徹底討論!
WEBマガジン「エキサイトブックス」で一大センセーションを巻き起こした
掟破りの言いたい放題がさらにパワーアップ。最新受賞作全採点「文学賞の値うち」付き。

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芥川賞に幻滅し、読書のモチベーションが落ちかけていた時
知人から薦められた「文学賞メッタ斬り」。いやー面白かった。
文学賞のキャラクターを楽しく解説してくれて、結果自分好みの賞や作家にも出会えるという
正に「読む前に読め」的な、おいしい本でした。
最高に笑えるのは無能な選考委員をせせら笑うような毒舌っぷりですね。
特に宮本輝&渡辺淳一攻撃が読んでて痛快というか、
妙な清々しさを感じました。

ペッタンコ一口メモ~渡辺 淳一(1933年10月24日 作家 )
北海道上砂川町出身。1958年札幌医科大学医学部卒業。医学博士。
以前、山陽新幹線の博多―小倉間の指定席とグリーン車を無賃乗車したことがある
先生のブログ→http://watanabe-junichi.net/
watanabe.jpg



直木賞の天敵、渡辺淳一先生の選評(著者抜粋)

東野圭吾「手紙」落選の際の選評(129回候補作)

「~なによりも不満だったのは「手紙」というタイトルをつけながら、
殺人を犯した兄からの手紙が、ほのぼのとしすぎて実感に欠けることである。
私の小説の愛読者にSという死刑囚がいるが、
彼からの便りは「ひたすら女とやりたい」と一点に尽きる。
小説を書く以上、この程度のリアリティは確保しておくべきだろう」~83ページ



更に横山秀夫「半落ち」落選の際の選評(128回候補作)
(被害者が自首してくる以前、「歌舞伎町で何をしていたか」という最大の謎について)


「~結果はいかにもきれいごとすぎてリアリティに欠ける。
それより俗だが、ひたすら風俗で遊び尽くした、とでもいうほうが
遥かに説得力があるし
、人間くさい」~84ページ


ぎゃはは。さすが下半身にはうるさい先生でございます。
大体、「半落ち」の空白の時間、実は歌舞伎町のソープでやりまくってました、
で読者が納得するとでも思ってんですかねぇ。それじゃ物語が成立しないではないですか。
リアリティ爺…面白いキャラではありますが、
落とされた方もこんな滅茶苦茶な選評書かれたらたまらないでしょう。

更にまたまた東野圭吾の名作「白夜行」(122回候補作)落選の際、先生曰く

「~小説になりきっていない。いいかえると、事件に関するこの程度の情報を羅列するだけならレポーターでも書けるはずで、作家と自負するなら、より深く誠実に、主人公の内面に分け入り踏み込んで書くべきではないか」~92ページ

…悲しくなってきます。内面に踏み込んで書けって…
そもそも「白夜行」は主人公の内面をあえて語らず、
外壁から語っていく物語なのに。
もしかしたら、ちゃんと読んでないんじゃ…と思ったら、
なんでも先生は上下巻モノが嫌いで、編集者から口頭で
ストーリーを教えてもらったりしてるそうです。どっかーん!


さて、宮本輝先生(芥川賞選考委員)に関しては
「とにかく今、芥川賞の行方を左右してるのは宮本輝なんですよ。とりあえずテルちゃんに読ませなきゃいけないわけ。テルちゃんでも分かる日本語、テルちゃんでも分かる物語、それが芥川賞の近道!」(18ページ)

かなり言いたい放題な本ではありますが、本を愛するからこそ、つまらない本は悲しい。
どこからも後ろ指を差されることない、二人の読み込みっぷりは敬服致します。
第二段「文学賞メッタ斬りリターンズ」も出たようなのでさっそく買わなくては!うう、また読みたい本が増えてしまいます。
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(写真左=大森望、右=豊崎由美)
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大森望
1961年生まれ。翻訳家。最近の編訳書にシオドア・スタージョン『不思議のひと触れ』(河出書房新社《奇想コレクション》)
コニー・ウィリス『犬は勘定に入れません』(早川書房/4月刊行予定)など。

豊崎由美
1961年生まれ。ライター。
「GINZA」「本の雑誌」「ダ・ヴィンチ」など書評連載多数。
池袋コミュニティ・カレッジでこの4月から「年収600万円の万能ライター養成講座」を開講。

決定! 第135回 芥川賞&直木賞 - 文学賞メッタ斬り! - nikkeibp.jp
7月13日、第135回芥川賞・直木賞が決まった。
発表を受けて、メッタ斬りコンビから緊急コメントが届きましたのでご紹介。
http://www.nikkeibp.co.jp/style/life/topic/literaryawards/060713_6th/
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コメント


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 しのこ | URL | 2006-10-06-Fri 21:40 [EDIT]

ペッタンコさん、お久しぶりです☆

渡辺淳一の選評、爆笑しました。
リアリティがないって・・アナタのリアリティは
それだけですか。。
渡辺さんの愛読者なら、そりゃそういう手紙になりますよね。。

私は前に日経新聞に連載されてたこの人の小説を
全部読んでましたが、
物語の半分以上は”ひたすら女とやる”でした。
いやあ~リアリティあるなあ(笑)
ちなみにラストは、ええ、そうなの??という感じでした。
この小説が今度映画化されると聞いてびっくりです。

すごい人がいるもんだ… 加納ソルト | URL | 2006-10-07-Sat 13:20 [EDIT]

渡辺淳一のリアリティの捕らえ方はハンパなく幼稚なんですね。びっくりです。
死刑囚S一人を持って「ひたすら女とやりたい」というのが罪を犯した男のリアリティとは(笑)。犯罪者に失礼というか、なんというか…。

>>(写真左=大森望、右=豊崎由美)
文学界のおすぎとピーコ? なんか似てるなぁ。

 ranshi | URL | 2006-10-07-Sat 20:27 [EDIT]

宮本輝については言いすぎだけどね
はっきりいいって芥川賞選考委員の中では村上龍とならんで
自分の定見を持った貴重な審査員ですよ
山田詠美や池澤夏樹の選評の右顧左眄・おふざけがもっとひどいです

 ペッタンコ | URL | 2006-10-07-Sat 23:15 [EDIT]

しのこさま 

お久しぶりです。何故かしのこさんのブログに書き込みが出来ず困っていたのです。お元気でしたか?
ところで渡辺先生の『愛の流刑地』映画化ですね。寺島しのぶはすっかり露出専門の女優さんになってしまいましたね。『失楽園』の黒木瞳よりはマシかと思いますが。撮影現場の模様が先生のブログにちょくちょく出てくるんですが、先生自ら撮影所に出向くなんて、とっても張りきっているんだなぁ、と思いました。頑張れ好色爺!

加納ソルトさま

死刑囚Sの『S』とするのも先生のリアリティなのかもしれませんね。写真左の大森さんは、太めの糸井重里さんみたい。ちょっと女性的なポーズが余計におすぎ風に見えるのかもしれません。

 ペッタンコ | URL | 2006-10-07-Sat 23:21 [EDIT]

ranshiさま

こんにちは。
そうですか、宮本さんはしっかり仕事をされているんですね。人の意見は色々ですから、ここで書かれている事が全てだとは読者も思っていないでしょう。
ところで「右顧左眄」という言葉、知らなかったので辞書まで引いてしまいました。今日は一つ利口になった気がします。


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