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ファンタジーでハードボイルド~「蚊トンボ白髭の冒険」 2006-10-05-Thu

藤原さんと言えば江戸川乱歩賞と直木賞をダブル受賞した『テロリストのパラソル』が有名ですが、本作と共通するのはやはり『ハードボイルド』。ただ、同じハードボイルドでも、こちらは『ハードボイルド・ファンタジー』な作品でした。

「蚊トンボ白髭の冒険」~藤原伊織/著
20061005103038.jpg

<あらすじ>
羽根と不思議な音がすべての始まりだった…。陸上競技への夢を断念し、水道職人となった若者・達夫の頭の中に、ある日奇妙な生物が侵入してくる。その名も蚊トンボ・白髭。超人的能力を得た達夫は、アパートの隣人、黒木を理不尽な暴力から救う。しかし、それは恐るべき闇社会との対決を意味していた。



今回の主人公、達夫は水道職人の青年、という事なんですが、たまに
『くそう。あのすっとこどっこい』とか言っちゃうんですよ、二十歳で。恋人役の真紀に関しては『飛べなかったあの蝶々。まるで、私みたい…』とか言ってしまうんです。テロパラもそうでしたが、やはりハードボイルドは歯が浮くどころか顎まで飛んで行くような表現&セリフが多いですね。
とにかく、チャンドラー風なハードボイルドの世界と共存する『蚊トンボ』や『超人的パワー』は正にファンタジー。多分、藤原さんしか、こんなとんでもない発想をちゃんと物語に出来る人はいないのでは。
ただ…物語としては突っ込みどころも多く、微妙でした。上下巻読んでこれかよ~みたいな。隣人黒木にあそこまで義理を感じる必要はないし、蚊トンボ云々より主人公の生き方や仁義、信念こそが遥かに超人的。突然現れる年上の女、真紀の存在も唐突で、会社の上司と恋愛してシングルマザーになりかけ流産、とか酒を異常に飲む、とか親が娘に感心なしとか…キャラの設定がベタな韓流風みたいでチョットなぁ。これもやはりハードボイルドのお約束なんでしょうか。
ただ、決してつまらないわけではないし、持病で陸上を諦めた主人公も最後に思いっきり走れたし、恋をして初体験も出来たし、そう考えると青春・ハードボイルド・ファンタジーになるわけで、かなりテンコモリな小説なのかもしれません。


さて、テロパラばかりが有名な藤原さんですが、実はデビュー作『ダックスフンドのワープ』はどちらかというと村上春樹的な世界。テロパラでエンタメに変更したようです。だからこんな奇想天外ものも書けるんでしょう。

「テトリスとのパラソル」(史上初の乱歩賞&直木賞W受賞作)
アル中バーテンダーの島村は、過去を隠し20年以上もひっそりと暮らしてきたが、新宿中央公園の爆弾テロに遭遇してから生活が急転する。ヤクザの浅井、爆発で死んだ昔の恋人の娘・塔子らが次々と店を訪れた。知らぬ間に巻き込まれ犯人を捜すことになった男が見た事実とは……。
4062638177.09._SCMZZZZZZZ_.jpg


『ダックスフンドのワープ」(藤原さんのデビュー作)
疾走しろ。希望を生きのびるために! スケボーをはいた老犬が、砂漠にワープした。苛酷な状況の中で、生存への欲求よりも強く願ったものは…。優しく知的な現代の寓話。第9回すばる文学賞受賞。
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